血液型検査のサポートBlog

血液型検査(輸血検査)で生じる悩みや疑問(はてな?)をサポートする医療従事者向けのBlogです。

#035:単球貪食試験による自己抗体評価の(はてな?)

温式抗赤血球自己抗体(以下、自己抗体)は、自己赤血球を含む全ての赤血球を一様に凝集するため、パネル赤血球との反応性だけでは自己抗体の臨床的意義(輸血した血液の生体内での溶血)を予測することは困難です。ここでは、単球貪食試験による自己抗体評…

#034:DAT陽性赤血球のEA(酸)処理の(はてな?)

直接抗グロブリン試験(以下、DAT)が陽性になる原因は様々ですが、抗赤血球自己抗体(以下、自己抗体)が感作した場合もDAT陽性となります。DAT陽性のままでは、間接抗グロブリン試験で判定する血液型タイピングができません。また、自己赤血球で自己抗体を…

#033:自己赤血球を用いた自己抗体吸着の(はてな?)

血漿(血清)中に、間接抗グロブリン試験で3+以上の反応を示す温式抗赤血球自己抗体(以下、自己抗体)が存在した場合、そのままでは輸血上重要な同種抗体の混在を確認することができません。そのため、通常は自己赤血球又は同種赤血球を用いて自己抗体を吸…

#032:自己抗体に混在した同種抗体の検出の(はてな?)

自己抗体を保有した血漿(血清)の反応は、通常使用した全ての赤血球と陽性反応を示すため、同種抗体が混在しても簡単には見極めができません。抗体価の低い(反応が弱い)自己抗体+抗体価の高い(反応が強い)同種抗体の混在であれば、その反応強度からあ…

#031:自己抗体の血液型特異性の(はてな?)

温式の抗赤血球自己抗体(以下、自己抗体)の殆どは、自己赤血球を含む全ての赤血球と反応し、その殆どは赤血球膜蛋白(Rh蛋白、Band3、GPAなど)を認識するpan-reactiveな性質(血液型特異性のない性質)を示す自己抗体です。しかし、時々Rh抗原(D,C,E,c,e…

#030:pan-reactiveな自己抗体の(はてな?)

通常検出される殆どの温式抗赤血球自己抗体(以下、自己抗体)は、主要な血液型抗原に関係なく検査したすべての赤血球と陽性反応を示すため、pan-reactiveな自己抗体(または血液型特異性のない自己抗体)と呼ばれています。しかし、まれな表現型赤血球を用…

#029:抗I、抗HI保有者のABOウラ検査の(はてな?)

抗Iは寒冷凝集素とも呼ばれる冷式自己抗体です。赤血球上のI抗原は生後から成人にかけてi抗原からI抗原へ変化するため、通常は成人赤血球のI抗原は陽性です(成人のI-型はまれな血液型です)。抗Iは自分の赤血球上のI抗原とも反応するため冷式自己抗体と分類…

#028:ABOウラ検査の予期せぬ反応の(はてな?)

ABO血液型の判定には、「オモテ検査」と「ウラ検査」があります。ウラ検査は被検者血漿(血清)中の抗A、抗Bを検出する検査ですが、オモテ検査から予想される結果とウラ検査の結果が異なる場合があります。ここでは、ABOウラ検査の予期せぬ反応についてシェ…

#027:ABOオモテ検査の予期せぬ反応の(はてな?)

ABO血液型の判定は、既知の抗A及び抗B試薬を用いて赤血球側の抗原を調べる「オモテ検査」とA1型及びB型赤血球試薬を用いて被検者血漿(血清)中の規則抗体である抗A、抗Bの有無を調べる「ウラ検査」があります。両者が一致した場合にのみABO血液型が確定され…

#026:PolyagglutinationとAcquired B(後天性B)の(はてな?)

Polyagglutination(汎凝集反応)とは、細菌や感染症を伴う患者赤血球が、ヒト血漿(血清)と血液型とは無関係に凝集する現象です。ここでは、PolyagglutinationとAcquired B(後天性B)の(はてな?)についてシェアしたいと思います。

#025:Bombay型、para-Bombay型の(はてな?)

Bombay(Oh)型は、赤血球にA型及びB型物質を欠き、抗A及び抗B試薬とは陰性であることから一見O型に見えます。通常のO型と違う点は、赤血球と唾液中にH型物質を欠き、血清中には強い抗Hを保有するため、O型赤血球とも凝集(自己赤血球以外全て)する点です。…

#024:partial Dの(はてな?)

RhDの中には、抗D試薬との反応が通常のD陽性よりも弱い凝集を呈するweak Dの他に、partial Dと呼ばれるD亜型が存在します。partial DはRhDプリペプチドの膜表面のアミノ酸置換によって一部のDエピトープを欠いているため、一部のモノクローナル抗体とは反応…

#023:weak Dの(はてな?)

RhDの中には、抗D試薬との反応が通常のD陽性よりも弱い凝集を呈するweak Dが存在します。weak DのD抗原量に明確な定義がないため、抗Dとの反応は即時判定で少し弱いものから間接抗グロブリン試験で1+程度の凝集のものまで様々です。ここでは、weak Dの(は…

#022:D- -と抗Rh17の(はてな?)

D- -(ディー・ダッシュ・ダッシュ)表現型は、抗Dとは反応するが、抗C、抗c、抗E、抗eとは反応しないRh表現型です。D- -型に発現しているRh抗原は、D、G、Rh29のみと考えられています。D- -型個体はRh血液型の高頻度抗原であるRH17抗原を欠くため、妊娠又は…

#021:Del(DEL)型の(はてな?)

RhD血液型は、抗Dとの反応性からD陽性、D陰性に大別されます。Del(DEL)型とは、D陰性赤血球を抗D試薬で吸着解離試験した際に解離液中に抗Dの特異性が確認される表現型(赤血球上に微量のD抗原が存在)です。Del(DEL)型は日常検査(D確認試験)ではD陰性…